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「聴く」の前にあるもの

「聴く」ことを、改めて考えた

これまで、たくさんの方のお話を聴いてきました。
それでも、「ちゃんと聴かなきゃ」と思うと、
今でもふと、「次は何を聴こう?」と考えることがあります。

相手のことをもっと知りたい。
話を広げたい。
少しでもその人の役に立ちたい。

そんな気持ちがあるからこそ、質問しなきゃ、と思ってしまう。

そんな中、最近参加した勉強会で、上級コンサルタントの方とお話しする機会がありました。
いろいろなお話をする中で、改めて考えたことがあります。

質問する、その前に大切にしたいことについてです。

相手の見ている景色を知る

特にキャリアコンサルティングの前半では、まだこちらがその人のことを十分に知りません。
だから、いきなり質問を重ねて情報を集めるのではなく、

「この人は、今どんな景色を見ているんだろう」
と、その人の立っている場所から見ようとしてみる。

話の中で何度も出てくる言葉。
ふと生まれる一瞬の間。
さっきまで話していた表情が、少し曇る瞬間。
逆に、急に表情が明るくなることもあります。


そんな小さな変化に目を向ける。

「何かあるのかな」と感じたら、少し話を戻してみてもいい。
ただ、「もう少し知りたい」と思って、その人の話を受け取る。

そして、「私はこう受け取ったけれど、合っているかな」と確かめながら、その人が見ている景色と、自分が受け取っている景色を少しずつすり合わせていく。

それが、コンサルティングの土台になる関係づくりなのだと思います。

質問は、そのあとでもいい

質問することは、もちろん大切です。でも、質問をすることが目的ではない。
その人を知るために、必要なときに質問する。そう考えると、「次は何を聴こう」と焦ることが減ってきました。

沈黙があってもいい。
すぐに次の質問をしなくてもいい。
まずは、その人の言葉を受け取る。
そして、必要なときに問いかける。

「聴く」ということの前には、相手を知ろうとする姿勢がある。
最近は、そんなふうに考えています。

これからも大切にしたいこと

今でも、人のことを簡単に「わかった」とは言えません。
同じ言葉でも、その人が見ている景色によって、意味は違うから。

だからこそ、「わかろう」とするより、「知りたい」と思う。

何を大切にしているのか。
何に迷っているのか。
何が引っかかっているのか。

その人の見ている景色を、少しずつ知っていく。
今回の勉強会での出会いをきっかけに、そんな当たり前のようで、とても大切なことを改めて考えることができました。

経験を重ねても、まだまだ気づくことがあります。

これからも、質問の技術だけではなく、その前にある「その人を知りたい」という気持ちを大切にしながら、目の前の人の話を聴いていきたいと思います。